琵琶湖派

2020年04月

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上から18/01/21(尼崎市)、18/12/28(松原市)19/12/12(吹田市)、20/02/05(草津市)、20/03/06(京都市)
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メジロガモ♂第一回生殖羽 18/12/31 岸和田市同♂生殖羽 19/02/10 横浜市
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ホシハジロ♂生殖羽 18/02/26 大津市、同♂第一回生殖羽 20/02/12 京都市
交雑種であるメジロガモ×ホシハジロ♂、メジロガモ♂、ホシハジロ♂の虹彩色差を比較。メジロガモ♂は白色である。対してホシハジロ♂は内側で黄色、外側で赤い。至近で見ればこのコントラストはそれなりに見て取れるが、遠目に見れば概ね赤く見える。ホシハジロは多くの個体で検証できているわけではないのだが、年齢による赤みの差があるかもしれない。
交雑種メジロガモ×ホシハジロは雑種であるため両種の遺伝的な影響を受ける。そのため、赤から薄い赤まで多様である。メジロガモ×ホシハジロ(あるいはアカハジロ×ホシハジロ)の虹彩色において黄色っぽく見えることがある。これらはホシハジロで黄色い部分がメジロガモの影響を受け、白く抜け尚且つ赤みが軽減されることで形成されているようである。時折この組み合わせの雑種と同様に背がやや暗色で虹彩が橙色なアメリカホシハジロと混同されている例を見かけるが、アメリカホシハジロの一様な橙色と比べてもこの雑種は一様ではなくやはりホシハジロと同様のパターンのコントラストがあるかもやもやとした不明瞭な赤みを帯びている可能性が高い。アメリカホシハジロはネット上での画像しか見たことがないため手持ち画像は無い。jizzは明確に異なっていると思われるが、角度により混同を生むケースでは虹彩を見ることも一つの手段かもしれない。あくまで数個体での比較であることと雑種であるためどこまでの形質差があるかもわからないので参考程度であるとは思うが。
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白から赤まで濃い順(主観で)並べてみた。かなりの差はあるものの概ねホシハジロの色パターンを持ちながら内側が白っぽく周囲が薄赤というのが多いようである。左下のホシハジロにかなり寄った外観だった吹田市個体では虹彩は赤みが強い。多少の薄さを持っているものの内側は黄色くホシハジロのパターンに近い。
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虹彩アップの画像と個体の対応画像。

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フモトスミレ 20/04/27 大津市
昨年秋、花後に見つけた群生地に再訪。予想以上に大きな群落になっていた。
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距は薄紫で短い。葉は丸みが強く鋸歯がある。
葉の位置が低く地面にへばりついているような印象を受けた。
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側花弁は有毛。
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赤い花茎が非常に綺麗だった。

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Gastrodia sp. 19/11/25 滋賀県
県内の竹林内で発見した。とにかく鬱蒼とした湿り気のある林内で竹の葉が腐食した地面から伸びていた。付近には数十株あり、全て種子散布後の果実をつけていた。花は非常に小さく数㎝程の高さしかないため、恐らく花期に見つけるのは非常に難しいと思われる。ハルザキヤツシロラン、アキザキヤツシロラン、クロヤツシロランの可能性があるが、果実で識別できるのかはわからない。倒れている株もあったが、比較的新しい果実もあり春に咲くハルザキヤツシロランではなく、秋に咲くアキザキヤツシロランかクロヤツシロランではないかと思う。

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ナガバノスミレサイシン 20/04/16 大津市
自宅裏山で発見。付近にはシハイスミレの群落。一株だけスギ林の端に咲いていた。花弁がかなり白っぽく非常に綺麗な株だった。品種(シロバナナガバノスミレサイシン)に相当するものなのか、濃淡の差異なのか詳しくないのでわからなかった。
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スミレサイシン類らしく距はふと短く、地上茎は存在せず花柄と葉柄が別れた状態で地上に出ている。
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葉は名の通り細長い。滋賀県はスミレサイシンとナガバノスミレサイシンの微妙な分布域に位置しているようであるが、この株は葉も真っ直ぐ細長く、幅広く心形であるスミレサイシンとは異なっているように思う。
山と渓谷社「日本のスミレ」(いがりまさし)では日本海側の豪雪地帯に生育するスミレサイシン類はスミレサイシンである。対して雪の少ない太平洋側に生育するのはナガバノスミレサイシンとされている。文一総合出版「スミレハンドブック」(山田隆彦)では滋賀県はスミレサイシンがより分布の多いことを示す赤色で分布図が塗られており、ナガバノスミレサイシンは数は多くないことを示す薄赤で塗られている。前述の「日本のスミレ」を参考にすれば滋賀県は分布の境界に差し掛かると思われ、大津市中部のこの辺りの山中は冬季それほど積雪もせず境界線により近いところかもしれない。確かにこの周辺はどちらかといえば太平洋側の気候に近く、北部の高島市などは日本海側の気候に近い。この気候の差にそって県内の分布がわかれていれば興味深い。北部の高島市ではスミレサイシンが生育している。

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ハチジョウツグミ第一回冬羽 18/02/18 京都市
一昨年京都御苑で越冬したハチジョウツグミ。2018年も滋賀県内でも複数観察しており、二条城など近辺での越冬数も多かったようである。
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同一個体
昨日投稿した今季の個体に比べて大雨覆のモルトコントラストは見辛いが、外側5枚は内側よりもやや短く色あせて見えることからも幼羽と思われる。
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同一個体
一枚目右は亜種ツグミ。尾羽はかなり摩耗しており、細く先が尖っている。肩羽や胸の赤みはやや弱く鮮やかさに若干欠ける。かなり赤みの強い個体からそうでない個体まで幅広くこれらは性差なのか個体差なのか。スベンソンのガイドでは中間タイプが多く性の識別は難しいと記載されている。

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